介護のプロも悩んでた。笑って学ぶ家族の認知症介護

知らないうちに、身内や家族が認知症に……さて、そんな時どうしたらいいのかよくわからないものですよね。

私の友人のSくんの場合は、シンプルな料理が上手だった調理師の母が、ある日を境に「闇鍋的な味噌汁(食材も食材ではないものの混入)」を作るようになったのを見て「これはヤバい!」と感じたと言います。

プライドの高いSくんのお母さんは、Sくんが「味噌汁にタワシが入ってるよ」と言うと「そんなわけない、それはタワシではない」と言い張り、Sくんが目の前でタワシを見せると逆ギレして「お前がおかしい、お前がボケてる、お前が認知症だ」と百倍返しに合って修羅場だったとか……。

「家族の認知症にどう向き合えばいいのか、家族は本当に悩みますよね。認知症だなんて認めたくないし、「しっかりしろよ」ときつい物言いになって自己嫌悪です。母はプライドが高いんで、激昂して大変なんです」(Sくん)

Sくんは悩んで認知症関係の書籍を探して読んだそうですが、難しい専門用語や介護保険制度の話が読み込めなくて全部挫折したそうです。結局、近くの老健施設で認知症介護に詳しい介護師の方にレクチャーしてもらっててなんとか過ごしているということです。

実際、Sくんのような悩みを抱える方はとても多いのではないでしょうか。

介護する側もされる側もハッピーな介護を

そんな折、認知症介護にこれは役立つかも!と思う新刊が出ました。

「認知症介護ラプソディ -笑って学ぶ認知症介護が楽になる40の知恵-」著者:速水ユウ

孫娘である著者が、認知症の「ばあちゃん」を介護する物語を通じて、物取られ妄想、徘徊などの認知症のサインや要介護認定の乗り越え方、認知症の薬の情報まで丁寧に解説しています。

今までの本と違うのは、家族視点のストーリーでありながら、介護士の視点で認知症の介護のテクニックなどがたくさん紹介されています。大阪出身の著者らしく随所に笑いがいっぱいです。

認知症介護をしている方にとっては涙が出るほど「あるある!」の連続だと思いますよ。しかし、この著者どうしてこんなに認知症介護の気持ちがわかるんでしょう?

著者は元保健師さん

私はかつて保健師として要介護認定調査や相談に関わっていたため、若い頃から認知症の人や家族に接する機会が多くありました。

認知症の症状は、徐々に進行するものであり、人格がいきなり変わって、突然不可解な行動を取り始めるわけではありません。認知症の症状で一見理解しがたいような症状でも、その人の生活環境や人生の足取りを考えれば理解することが可能なのです。
認知症介護ラプソディより

なるほど、保健師さんだったんですね。
だけどプロでもやっぱり家族の認知症介護には悩んだようです。

仕事で考える認知症と、自分の家族の認知症では随分印象が違うことに気づきました。仕事の中で認知症の患者さんと接するようには祖母に接することができませんでした。家族である祖母の場合、物忘れが認知症によるものだとわかっていても、最初の頃はなかなか優しくできなかったのです。認知症介護ラプソディより

「認知症介護は前向きに明るく笑いを忘れず取り組めば、きっとうまくいく」という著者の一貫したテーマ。

認知症の進行レベルに合わせて必要な知識やテクニックの解説が所々にあり、病院を受診するタイミングや介護サービスの選び方、要介護認定の行われ方や質問集まで至れり尽せりです。

興味のある方はぜひご一読ください。

hon

 

【外部リンク】

メディカルパブリッシャー
http://www.medicalpub.co.jp/book_ninchi/index.html