おじいちゃんの伸びた手の先は…

元気いっぱいで、お茶目で、そして私たち子どもやおばあちゃんにとても優しかった爺ちゃん。ところが、片麻痺で手が不自由になってしまい、お医者さんのアドバイスどおりリハビリに励んでも直る様子がありませんでした。
しかし先週おじいちゃんの様子が変なので見にいくと、動かないはずの腕がいつの間にか椅子にかかっていました。自分で動かしたのだろうか、そう思ってさらに良く見ると、おじいちゃん何かを必死に見つめながら、それに向かって指まで動かそうとしていました。

指と目の矛先は…

ただその矛先は、なんと、側にいた息子のお嫁さんのお尻(^-^)
ちょっぴりひょうきんなおじいちゃんですが、まさかお姉さんのお尻タッチが目標とは予想できず、思わず笑ってしまいました。
ところが隣で見ていたお婆ちゃん真剣な顔で、お嫁さんに近づいて事情を説明。そしておじいちゃんに顔を向けると、とても優しい顔で、そっと小声で「私が手を支えていてあげる。まきさん(お嫁さんの名前)のお尻に向かって、思いっきり手を伸ばして。頑張って。勇気を出して」

本当はいけないことです。でもおばあちゃんは、それで直るならどんなことでもおじいちゃんを応援したい。気の強い嫁さんもこれで優しくなってくれればと、私に笑顔で語ってくれました。

みんなでおじいちゃんを応援することに。
「それっ」とエールを送り、そっとおじいちゃんの手をターゲット(お嫁さんのお尻 )に近づけました。
手を支えると、夫の指は嫁のお尻目掛けて、ゆっくり動きだしました。
ところがお尻に近づくと震えが激しくなりました。
「緊張しないで。あと少し。勇気を出して」おばあちゃん、おじいちゃんの手に再度祈りをこめます。私もおじいちゃんにそっと手を添えました。

伸ばす指先がターゲットに!

みんなの思いをのせて力を得た指は再び動き出すと、次の瞬間「よいしょー!」という豪快な声と共に指はお尻をタッチ。(笑)「やったー」と叫んだおじいちゃんははここ最近見せなかった笑顔を見せ、私も思わず嬉しくなり「おめでとう」。まさかと驚いている嫁さんを尻目にガッツポーズが出てしまいました。
すると「さあ。これからだ」と宣言するおじいちゃん。

お嫁さんにはちょっと悪いけれど、もうこうなったら、最後まで三人でターゲット(嫁の尻(笑))にアタック。

「よいしょ、もういっちょ!」と掛け声と共におじいちゃんの手はお尻をゆっくりですが確実にスリスリ。
お嫁さんの方も、すぐに疲れるだろうと見切っているかのように嫌がりもせず、仁王立ちのままおじいちゃんの挑戦を受け止めています。しかしそうは参るものかとおじいちゃんの目はしっかりお嫁さんの尻を捉えていました。
しかしタッチしてから2時間ほどして、さすがに疲れたように手は、お尻の上におかれたままおじいちゃん精魂使い切ったようにうとうとしはじめました。

「お父さん。今日はおめでとう。頑張ったね。ゆっくり休んでね」と寝かそうとおばあちゃんが腕に触れた、次の瞬間

おじいちゃんはむくりと体を起こすと「まだだぞ」と指がつるりとお尻を刺激。

これには嫁さんもずっこけ。しょうがないなと半ばあきれながら、ついに「お舅さん本当に元気ですね。参りました。お義母さんもお疲れ。二人の力にもう降参です」

私もおばあちゃんと目が合うと思わずクスクス吹き出してしまい、おばあちゃんも「やったね。若いまきさんに勝った。」

本当にやんちゃなおじいちゃん。やってることはいけないことなのに子供のように可愛らしくて楽しくて、応援してしまい、その後今までの努力が何だったのかと思わせるほど腕も手も早く回復に向かい、今では昔のように元気な姿を見せてくれるようになりました。

おじいちゃんの挑戦を最後まで受け止めてくれたお嫁さんに感謝すると共に、スケベで憎めないおじいちゃん、そして勇気ある決断をしたおばあちゃん二人共ずっと力を合わせて、長生きしてほしい。今回のように。

ペンネーム:junさん

 

スケベで憎めないおじいちゃんと、優しく支えるおばあちゃん、そして仁王立ちで受け止めるお嫁さんに、その様子を見守るjunさん。とても素敵なエピソードをありがとうございました。みなさまからの投稿もお待ちしております!

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